ニュージーランドのテロ事件

先月、驚愕のテロ事件がニュージーランドで発生しました。日本から毎年多くの留学生が訪れるニュージーランド南島の美しい都市クライストチャーチ市内のモスク(イスラム礼拝所)で50人が死亡した銃乱射テロ事件は世界中に衝撃を与えました。実際には現在まで、このような犯罪はヨーロッパ諸国、アメリカ、南米や中近東諸国で発生することがメデイァでは報告されていました。
今回の事件の犯人は28歳のオーストラリア人とのことで、捜査当局は男が合法的に銃を入手して犯行に及んだとアナウンスしました。世界中で安全な国のひとつといわれるニュージーランドで、このような凶悪事件が発生することを誰も予想をしていませんでした。
今回の事件は「絶対に安全といえる留学先は存在しない」という教訓を残しました。この認識を留学生本人、保護者、そして留学エージェントが共有すべき現実が突きつけられたようです。
ニュージーランドのアーダーン首相は事件翌日の記者会見で、男はニュージーランドの定住者ではなく世界中を転々としている者だと指摘しました。しかし問題は、そのような男がニュージーランド国内で銃を簡単に保有できたことです。犯行には5丁の銃を使われており、その武器の保有を許容したニュージーランドの武器所有制度に問題があるという意見があるのは否めません。さらに、犯人が警察当局の要注意人物リストにも入ってなかったという状況は、犯罪を行う可能性のある者をリストアップする情報不足が露呈されています。
これから海外に留学する方々は、どこの国に渡航するとしても安全に留意した海外生活を送ることが重要です。日本は春を迎え、本格的な留学シーズンに入るので、留学渡航者自身で自分を危険から守るという意識を高めていきましょう。

アメリカのホームスクーリング

アメリカのミネソタ州のラムズベリ・ハイスクールに日本の松山市から高校交換留学に参加している吉田啓太君から、ホームスクーリングについての質問メールが来ました。家で、中学や高校授業を行う「ホームスクーリング」となどういうものでしようか。
アメリカの国土は広く、日本の26倍あります。例えば、アメリカ国内をグレイハウンド(大陸横断バス)で旅をすると、都会から相当離れたところの小さな町に人が居住していたり、規模が小さい集落が散在していたりする景色を見ることがあります。日本からの高校留学生などは「どうして、こんなところに人が住んでいるのだろう? 買い物はどこでするんだろうう? 住んでいる子供たちはどこで教育を受けるのだろう?」と疑問に思うことがあっても不思議ではありません。
アメリカの教育制度では、家庭を拠点に学習指導する「ホームスクーリング」という在宅教育があります。近年はインターネットを利用して学んだり、親が教師となって子供を教えたり、チューターと呼ばれる家庭への派遣講師が訪ねてきて勉強を教えたりするケースが少なくありません。
町の規模や所在条件とは別に、安全面や教育の質、家庭の宗教事情、高等学校などの教育に対する不満を理由にこの教育方法が思う以上に普及しています。アメリカ国内で250万人程度の小中、高校生生がこの制度を利用しているといわれます。
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このシステムの良いところは、部分的に学校クラスに参加したり、オンラインで好きな授業を選んで受けたり、近くの町の高校に行ってスポーツ活動だけに参加したり、あるいは集落のスポーツクラブに加入することを教育機会の一部とすることができることです。
この制度を利用するには、最寄の教育委員会に規定の届出を行うことでどこの家庭でも開始ができます。教育委員は家庭を定期的に見回り、教育相談や教科書の提供、共通テスト広報による支援をして管理を行います。アメリカでは、義務教育の終わりに SAT、ACTという大学進学共通試験があり、これで進路を決めることから、日本の義務教育制度と違う形で教育を進めています。

帰国生大学入試の真っ盛り

福岡、岡山、愛媛、神戸にある大学を含む日本国内各地の大学では、毎年夏が過ぎて、9月、10月になると、海外の高校卒業生(または、卒業見込み生)を対象にした入試制度の「帰国子女特別選抜の大学入試」が開催されています。毎週末の土・日曜日は、必ず広島など、中国地方のどこかでこの入試が行われる訳です。
アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランドの高校卒業生は、既に今年の5月から7月までに現地の高校を卒業して日本に帰国して受験の準備勉強をしています。しかし、オーストラリア、ニュージーランド、フィジーなどオセアニア圏の高校生は、学年学期制が「通し年(1月に始まり12月に終わる)」のために、現在も最終学年在学中なので、卒業見込み状態で受験先大学の海外帰国子女試験開催日に合わせて慌ただしく日本に戻って受験をして、この試験が終了すると留学先の国に戻ります。
有名な大学の帰国子女特別入試の開催月は、毎年通常9月に(変更される場合があります)慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、ICU(国際基督教大学)、青山学院大学、明治大学、津田塾など、10月に学習院大学、法政大学、横浜市立大学など、そして11月は立教大学、横浜国立大学、12月は北海道大学、1月は京都大学、東京大学、一橋大学、九州大学と続いきます。国立大学の方が試験日が遅めです。
帰国子女特別入試の受験科目は「英語、日本語の小論文、面接」の組み合わせの場合が多く、国立大学の受験では、これに一般教科試験が加えられるケースもあります。近年は、最初に行う受験エントリー条件が厳しくなり、大学出願条件としてTOEFL IBT やIELTSの高得点が要求されることが増えました。地方の大学では、現在もTOEIC L&R 試験のスコアでも有効とされるので、高校留学生は自分の英語検定資格の結果に応じて受検先大学を選択するとよいでしょう。
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大学受験者の公正審査

現在、新聞などマスコミでクローズアップされている「東京医科大学による女子受験者点数の減点操作」は、社会に大きな波紋を広げています。
今まで一生懸命勉強してこの大学を受験をしたのに、減点操作により合格できず失望した女子生徒がいることを考えると、東京医科大学が女性を差別していると世間から非難されても仕方のないと感じます。
ところで、アメリカの大学では、大学入学出願時に受験者の性別、民族、経済力、出身地などを公正に扱おうという「アファマティー・アクション」という理念があります。アメリカの大学入試は、面接試験が実施される少数の大学を除いて、それらの多くが書類審査を入試としています。入学合否は、全州で開催される共通大学試験 SAT・ACTの結果、高校の成績、教育的なバックグラウンド、高校教師の推薦状、そして出願者自身のステイトメントによって総合的に審査されます。しかし、大学が定めた出願書には「学校活動の表彰暦、ボランティア活動暦、クラブ活動、自己申告による自身の性格分析アンケート」とともに「性別欄、年齢(生年月日)、宗教欄、そして所属民族欄」があります。
日本の生徒がアメリカの大学に出願する場合は、アジア人の欄に印を入れて国籍Japanと記入するのですが、「アファマティー・アクション」が本音であれば、所属民族欄や、性別欄は不要ということになるはずです。大学は学問を学び、研究を行い、見識を深める施設であることから考えると、出願者の「氏名、生年月日、出身高校、共通試験などの成績結果」程度のデーターだけで合否を公正に審査するべきだという意見があることは否めません。

アメリカ渡航ESTA

夏休みの時期は、多くの学生がアメリカに留学をします。エースからも、中学生・高校生が海外に出発します。この「留学」という言葉には、フルタイムの学校に通う「長期の就学」と、パートタイムの授業に参加する「短期の研修」があります。
長期就学と、または短期であってもフルタイムのコースに入学するのには F-1と」呼ばれる「学生ビザ」の領事館申請が必要です。パートタイムコースで3ヶ月以内(90日以内)に入学する場合はESTA(エスタ)と呼ばれる、電子渡航認証システムの認証を受けることが事前に受けることが必要です。この認証を受けないとアメリカに入国できませんので注意して下さい。
ESTA申請はインターネットから24時間いつでもできます。通常2日以内に手続きは完了します。一旦申請が受理されるとESTAの認証は2年間有効になります。
ESTAは、アメリカ政府のテロ防止観点から、2012年より日本をはじめ、短期滞在ビザを免除している国を対象に、電子渡航認証システム(Electronic System for Travel Authorization :ESTA)としてスタートされました。ビザが免除されている人の情報を出発前収集し、渡航者のビザなし訪米条件を満たしているかをチェックするものです。
ここで注意すべきは、アメリカで飛行機を乗り継ぎするだけの場合でも同様にESTAが必要な点です。アメリカ政府の発表では、事前にエスタ認証を受けないと、アメリカ入国に関わらず、飛行機乗り継ぎなども拒否されます。しかし、既に留学ビザや就労ビザなどの米国ビザを持っている人は、ESTAに申請する必要はありません。
学校が夏休みになり、毎週、多くの学生がエースから海外に羽ばたいていくのは、とても嬉しいことです。
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高騰する外国の学費

アメリカの大学・大学院の学費が劇的に高騰しています。特に、最近の5年間が顕著です。留学生に対する学費が上がるのはアメリカに限ったことではなく、イギリス、カナダ、オーストラリアの大学でも同様ですが、特にアメリカの大学学費の変動は極端です。人件費の高いアメリカは、人的サービスにより構成される教育費が高止まりする傾向があります。
学費変動のデーターから示しますと2014年に2万ドルだった学費が、現在3万ドル近くになった状況で、2018年6月の為替レートで330万円という価額は日本の留学生にとって高額といえます。年間の学費3万ドルは州立大学の一般的な学費で、私立大学はより高額で、スタンフォード大学、ハーバード大学、イエール大学、プリンストン大学などアイビーリーグは4万ドルから6万ドルの学費となり、もしも私立大学1年間大学留学すると生活費を含んで大変な出費になります。
ところで、日本の大学は、国公立は58万円程度、私立は110~220万円程度(医学歯学部は除きます)の現状を考えると、アメリカの大学留学を経済的に実現するのは奨学金なしで実現することは難しくなってきました。
大学の学費が上がると、大学で行われている語学研修のELSコース代金も上がります。語学留学も、長期間続けると相当の予算が必要になっています。10年前なら年間予算2百万円程度で実現できた1年間の語学留学も、今後は300万円~400万円が必要になります。今後は、地域、期間、コースを選択してから自分に合う資金的計画を立てて留学を実現に移すことが重要です。
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アメリカンフットボール

日本で話題になっている「日本大学のアメリカン・フットボール部員の反則タックル問題」について、毎日、テレビでは新しい報道がなされています。日本でも、大学で人気スポーツのあるアメリカン・フットボールは、アメリカの国技であることから、アメリカ国内でも野球と同様に人気のあるスポーツです。
日本のからの高校留学生が通学するハイスクールにも、アメリカン・フットボールのチームがあることが多く、留学生も応援
のために大会に観戦に行く機会があります。近くの高校との高校対抗戦、州の大会、そして4~6つの州の強豪高校が集う地域大会などがあり、いずれの大会も多く観戦者で賑わいます。アメフトの選手は総じて体が大きく、筋肉隆々です。高校生でも、アメフト部のメンバーは逞しく成績がよいことから憧れの的です。
アメリカン・フットボールは、巨体と巨体が衝突する肉弾戦であることから危険とは隣り合わせです。高校レベルから大学、プロと、どのレベルでもケガは付き物で、良いことではありませんが、危険性もある程度は許されているように感じました。高校生レベルの大会でも、全力で突進する相手をブロック、あるいは激しいタックルをするので、脳震盪で倒れる選手や、けが人が続出することがあります。
どのスポーツ競技も、ルールとスポーツマンシップに乗っ取って、特に高校生がその競技を行う場合は、安全を確保して取り組むことが重要だと思います。

アメリカの先生ガンマンに

先月のエース高校留学生ブログ、「私なら高校に突入」勇敢な大統領、の続きのお話です。
最近、アメリカのフロリダ州の高校で起きた銃による学生殺傷事件は様々な方面に影響を及ぼしました。というのは、アメリカでは毎年、銃による深刻な事件が発生して今回の事件を含めて多数の若者が銃の犠牲になってきたからです。
近年の銃による凶悪事件は、ラスベガスの乱射事件、ワシントン州高校での銃による事件などがあり多くの犠牲者が出ました。事件の都度に銃の所持を規制しようというムーブメントが起こるのですが、銃規制を叫ぶ声は全米ライフル協会などの政治団体や個人による反対で実現してきませんでした。
今回は多数のアメリカの高校生が各地で銃規制の声をあげ、デモンストレーョンを行ったことで、有識者や若者からガンコントロールの要望がトランプ大統領に届けられました。
トランプ大統領は、その解決策として「先生に銃を持たせて反撃に備えさせる策を検討する」とアナウンスしました。教室内で銃撃戦が起きる可能性が排除されないために、教師自らを訓練して生徒を守らせようという意向です。これには賛成意見と、「教育者はガンマンではない」という反対意見とが示されています。
この「教師ガンマン構想」によって大学の教職課程で、学生に拳銃や猟銃など武器の使い方や射撃訓練を選択科目として受講させる動きがあり、この構想が実現したあかつきには、全米ライフル協会が射撃指導者派遣で協力を惜しまないと発表しています。結論として、軍人で学力優秀な方を優先的に学校の先生にするのが銃犯罪に備えて効果的だと思われます。
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アメリカ高校のクラブ活動

アメリカの高校は、日本の高校と同じくスポーツ活動がとても盛んです。クラブ活動や同好会、さらに、地区コミュニティーの野球やアメフトチームもあります。そこではボランティアのコーチが指導している場合も珍しくありません。留学生も、様々な学校のクラブやスポーツ活動を楽しめます。
アメリカはスポーツの種類が豊富で、高校がどこの州や町にあるのか、例えばカナダに近い北の寒い州か、またはメキシコ沿いの南の州かによってクラブ活動で行うスポーツの種類と内容が大きく異ってきます。
高校留学で岡山県倉敷市から五大湖の近くの町に留学した後藤君はとにかくスポーツ好きな生徒で、春夏時期はサッカー、クロスカントリーのクラブに入っていました。冬時期はバスケットボール、スノボのクラブに臨時メンバーとして参加したるとのことです。室内施設を利用しての、陸上クラブ、テニス、ラクロス、ラグビーなども留学先の高校では繰り広げられているとメールで知らされました。
ところで、日本の高校は一度入ったクラブを高校を卒業をするまで続けますが、アメリカの高校は前述の後藤君のように季節毎、学年毎に違う活動をする生徒が多くいます。日本では放課後毎日練習を行っているクラブが多いのですが、アメリカではクラブ活動の日が決まっていて、練習も2時間くらいで切り上げています。その中で、将来ベースボールやバスケットボールでプロを目指す選手は、町のクラブに行って練習を行っています。
アメリカの高校は、スポーツクラブの活動をするのに高校で一定の成績を維持しないと活動が制限されます。生徒は勉強しないと好きなスポーツができないことになります。日本からの交換留学生も同様で、留学生だからという理由で特別扱いはなく、成績が悪いとクラブ活動に参加できません。
アメリカには塾がありません。生徒は放課後はクラブ活動の他、アルバイト、または家に帰って勉強や家事を手伝います。勿論、有名大学受験を目指してSAT受験の勉強をする生徒も少なからずいるということです。クラブ活動もがんばれ、日本の高校留学生諸君。

2018新年に高校留学を夢見る

皆さま明けましておめでとうございます。2018年も、昨年同様どうぞ宜しくお願い申し上げます。
今年は戌年なので「一年を犬のように、元気で駆け抜けたい」ものです。年が明けると早いもので、正月三ケ日が急ぎ足で過ぎていきました。気がつけば1月の留学相談サービスもスタートをして留学生のカウンセリングを開始しました。
国際時代と言われて久しい今日、昨年は日本を訪れた外国人が2千万人を超えて、日本から海外へ渡航する人々も増加をしたことが報道されています。海外渡航した日本人の多くは、短期の団体または個人旅行なので、これらの海外渡航者数全体からすると海外へ半年以上の期間就学する留学生は相対的に少ないのが実情です。
今年は明治維新150周年にあたるとのことです。明治時代は、日本から岩倉視察団などの政府団体がヨーロッパを訪れたり、長州ファイブなどに代表される若者が英国に渡航して現地文化を学んで日本に持ち帰り現代日本の礎を作りました。
時代は平成にながれ、LCCなどの便利な渡航手段で経済的な予算で世界のどこにでも行ける時代になりました。海外生活に憧れている方や海外留学を目指す方は、その気になれば、いつでもどこへでも行ける環境が整いました。
外国生活を送ると、英語が上達することはもとより、海外の異なる価値観を体験できることから日本の日常生活では見えなかったものを見つけられることができます。物事に対する考え方や、とらえ方が多様になり、自分の感性を磨くことが出来ます。違う環境で自身が変化して成長することを実感できます。それこそが異文化体験パワーであり現代の若者に必要な未来を切り拓く力の源になるものです。
「十代という貴重な年代に海外生活を経験できる高校留学」は将来を担う日本の若者に大いに意義のある催しです。今年こそ海外留学の夢を実現して下さい。
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