最近伝わってくる文部科学省の話として、英語教員を学生が目指す場合の中心科目を規定して、コアカリキュラムとして作成することを発表したようです。大学の教員教職課程では、コアカリキュラムを編成することが求められそうです。コアカリキュラムは既に医薬学部で導入されていますが、教員養成ではこれからの取り組みです。大学入試の「読む」「書く」「話す」「聞く」の4スキルを指導する能力を学生に身につけさせようというものですが、はたしてうまくいくかどうかは疑問です。大学は卒業に必要な履修単位の3分の2程度をコアカリキュラムとして、3分の1は大学のカリキュラムで編成するとしていますが4年で125単位をどのように分けるのか難しいと思います。
現在の学校での英語教育では、高校を卒業しても英会話ができないと指摘されますが、ある意味、それはあたりまえのことで、韓国や中国でも高卒の生徒が英語の技能をマスターしている場合は少なく、日本人でも、高校という3年の限られた期間で完全指導するのは困難と思われます。とはいえ、「使える英語」とするため、文科省は近く次期学習指導要領で、小学5、6年生で英語を正式教科として、中学も英語による授業を基本にする見通しで、大学入試で4技能を評価する動きが加速しているために、英語教員の指導力向上が不可欠となりそうです。文科省は「英語教育改革の実践は、現職教員研修だけでは対応できないので、教員養成段階から英語指導力を上げる必要がある」と示しているようですが、実際、英会話をマスターするには留学経験がない場合と難しいと思います。