英語力の証明資格として、現在も最も広く使われている国際的な英語検定試験であるTOEICテストと、TOEFL-IBTテストが、先月から急遽イギリス・ビザの申請、査証更新の申請、イギリス国内居住権の申請などの公式な手続きに使えなくなりました。これにともない、近くアイルランドでも同様の措置がとられる可能性があります。すでに、イギリス政府の Home Office(ホームオフイス==英国法務省入国管理本部) のウエブサイトでも2014年5月現在時点で、TOEICテスト、TOEFL-IBTは、査証申請時の英語力証明としての指定テストのリストからは削除されています。
同時に、このテストの主催運営をしているアメリカの非営利団体 ETS (Education Testing Service)も、イギリス国内でのこれらのテストの受験預託業者による違法行為を正式に確認したために、イギリス政府内務省と締結されていた英語力認定試験としてこれらが認められなくなったことを発表しました。今回の出来事は、このテストのイギリス国内での受験に際しての不手際に起因するものとされますが、今後これらのテストの信頼性が他国にも影響を及ぼす可能性があります。同時に、現在ビザを申請している留学生や、ビザ申請のためにこれらのテスト受験準備を進めてきた留学生たちに多大な影響が出ることは免れません。今後はイギリス留学の英語力証明として、ケンブリッジPETや、IELTS(アイエルツ)が有効な検定試験と定められたために、これらの試験の国際的なシエアが短期間で伸びることが予想されています。