交換留学制度の現地受け入れは原則無償で行われます。通学する高校も、ホストファミリーも無料で生徒を受け入れます。これは、アメリカの文化を海外の若者に知ってもらいたいという親切心で行われています。アメリカの歴史や文化はキリスト教(多くはプロテスタント系)によるところが多く、「博愛、救援」などの精神の元で多くのボランティア活動が行われています。実際に、生徒を受け入れる家庭はキリスト教のファミリーが多く、質素で堅実な生活を送っている場合がほとんどです。ホストがシングルマザーの家庭、子供が巣立った老夫婦の家庭、兄弟が多い子だくさんの家庭、中にはシングルファザーの家庭もあります。受け入れ先は、普通の会社員の家もありますが、町の教会、郊外の牧場、漁師や農家、珍しい例ではアメリカ空軍基地内に居住する家庭もあります。参加者が気をつけたいのは「滞在先は国際文化活動として生徒を無料で受け入れている」という現実で、それはホストファミリーは言い換えるとスポンサーだということです。日本からの生徒は、家族としての雑用(チョアといいます)や、自分の部屋の掃除、食事の後かたづけなどが割り当てられます。また、参加者が学校で問題を起こすと親代わりとなっているホストの方が学校から呼び出されたり、注意を受けたりします。
夏休みに行われる「ホームステイ」と呼ばれる外国短期滞在や、海外の英語学校留学の滞在先、高校正規留学でのファミリー滞在プログラムは、受け入れ家庭に費用を払って滞在するペイゲスト・ステイが普通です。ペイゲスト・ステイは日本的に言うと「食事付き下宿」で、二人部屋と一人部屋の部屋条件、週あたりで提供される食事の回数によって代金が異なります。現在の西欧諸国では、為替レート変動と現地物価高で1が月最低、日本円換算で10万円以上がかかります。この滞在費相場を知ったとき、アメリカ高校生交換留学では滞在費だけで年間100万円以上の提供に浴していることを理解して、その家族の一員として過ごすことが望まれます。