最近のテレビ番組で、学歴を偽っていたというDJ&ナレーター、ショーンK(ショーン・マクアードル・川上)さんが週刊誌でクローズアップされているという報道がありました。このニュースには「芸能の世界に生きる人の表現のひとつだ。」「公的な仕事をする人として嘘はいけない」など多様な意見があるようです。ご本人の責任は別として、この件では社会全体としての日本人の学歴コンプレックスにも一因があるように思えてなりません。
外国の大学を卒業していると「英語が話せて、国際性に富んだエリートだ。」と考える風潮が私たち日本人の底辺にあるようです。その風潮に乗ってか嘘をつくことになったシヨーン川上さんは、ある意味で犠牲者かもしれません。
事実として、日本のトップ大学である東京大学でも、世界の大学ランクでは18位程度の位置づけで、世界100位内の日本の大学は、東大に加えて京大がなんとかランクインしているのが現状です。世界ランクの上位校には、米国ハーバード大学、MIT、英国ケンブリッジ大学、オックスフォード大学、フランスはパリ・ソルボンヌ大学など名門大学が名を連ねています。
しかし、このランク付けは、アメリカやイギリスの教育機関評価団体や、ヘラルドなどの新聞社が世界の大学の査定を行ったものなので、国際言語とされる英語系とフランス語系の大学群はひいき目(西洋型の査定基準によるため)に評価されている可能性が否めません。個人的意見として申せば、国際的に有名な大学卒業歴であっても、それだけで人を判断するという風潮は改めるべきだと考えます。
ショーン川口さんは、実際は熊本の高校を卒業されていたとのことですが、そのバックグラウンドで、大企業の経営計画に係わったり、投資のコンサルテイング、さらには報道ステーション番組内で、政治や社会問題の評論を行われたのは一定の評価に値するといえるでしょう。