先月(2018年8月末)に、アメリカの高校生による「銃の規制を求め安全な高校生活を維持するするための–命のデモ」が全米各地の高校で行われ、一部の留学生もこの集いに参加しました。これは度重なる高校キャンパスで起きた事件に対するものです。
今年も、フロリダ州のパークランド高校で、17人が死亡した3月の乱射事件の発生後にこの規制強化を求める高校生がワシントンで抗議のデモ行進をしました。しかし、一向に進まないガンコントロールに対して、ついにホワイトハウス前で高校生の有志が集まり「安心して学べる高校と社会の実現を」とそれぞれがスピーチを行い訴えました。
既にアメリカ国民の数を超える銃器が民間に出回り、州によっては1家に一台以上の割合で普及しているといわれる現状では規制が困難といえます。また、政治家に多額の献金を行う巨大組織、全米ライフル協会も強くこの動向に反発しています。
アメリカ政府ができるのは武器購入時に、購入者の犯罪歴や精神病歴チエックを厳しくする位のことで、そのものの販売や流通を禁止することは不可能といえます。
仮に、新規の銃の販売と拡散の防止に成功したとしても、販売されたものをコントロールするのは不可能といえます。3Dプリンターでもピストルを製造できる現代においては、最終的に個人の認識と、それを許さない社会環境を構築する必要があります。
今年も日本から多くの高校交換留学生が文化交流でアメリカに渡りました。アメリカが、学生や旅行者にとって安心して生活できる国であることを願うばかりです。