検疫、伝染病予防の観点から、ビザの申請にあたって健康診断を義務化している国があります。日本はWHOに加盟して、国内の検疫状態が先進国の制度と互換性がある場合が多いのですが、オセアニア諸国であるオーストラリア、ニュージーランドの就学・就職ビザ申請には規程の健康診断が義務付けられています。この健康診断は、どこの病院でも受けられるものではなく各国政府大使館が指定した病院やクリニックで受診することになります。
中国地方の留学生や就学者は、岡山、広島の病院施設で受診できない場合が多いので、神戸市の海生病院国際検診センターや福岡市の結核予防会病院で多くの方が受診しています。未成年者の場合は、保護者同伴での検診なので事前に予約をする必要があります。
この健康診断の代金は、内容によって2万円~3万円掛かるので思わぬ出費となります。まれに、血液検査で異常が発見されると、再検査となり時間と経費がばかになりません。
さらに、生化学検査や伝染性の異常、例えば肝炎などが発見されるとビザの審査に相当の時間が必要になることがあります。
留学を目指す方々は、普段から健康に留意して健全な生活に努める必要があります。さらに、自分の神経的な病変にも敏感である必要があります。健全な精神は健全な肉体に宿る、充実した留学も健全な肉体に宿るという事実は否めません。
カナダやアメリカへの留学生には、留学先より予防接種経歴や健康状態の申告が課せられ、不足の場合は接種の追加が命じられます。予防接種歴を母子手帳などでしっかり確認することが重要です。