2017年度アメリカ高校生留学プログラムへの参加者が成田空港を出発して、わずか2ヶ月目となる今月、アメリカのネバダ州でまたも銃を使用した大事件が発生しました。9月には、ワシントン州の高校で、去年はフロリダ州のオーランドで銃による犯罪が起きたのは記憶に新しいところです。
いきなり、映像とともに飛び込んできたアメリカの「ラスベガスで起きた銃撃事件」ニュースでは、被害者の合計は400名を越える可能性があるとのことです。日本人の旅行者や、留学生の犠牲者は現在の処いないとの報道です。2016年に起きたフロリダ銃乱射事件では、被害者が49名でしたが今回はそれを超える犠牲者の数で、子供も被害になっている模様です。
過去には、アメリカの高校や大学構内で発生した銃による事件。これだけ繰り返されるのに、どうして銃規制を強化できないのか日本人の私たちは不思議に思ってしまいます。アメリカは人種の坩堝で、移民の歴史が国の歴史とされています。そういう経緯から、多様な思想、主教、道徳観を持った人々が暮らしていることから日本に比べて事件が起きるケースが多く、犯罪が銃を伴うために、今回の事件のように凄惨な結果をもたらすことが多いようです。
ヨーロッパでは、爆弾を使用したISによるテロ活動が頻発して、さらに銃を使用した事件もフランスやドイツで起きています。各国の銃や武器の規制は、その国の内政かかわることだとしても、多くの留学生や旅行者が、それらの国を訪れる以上、できる限り安全な社会を実現する義務が各国の政府にあると考えます。
海外に留学や観光で渡航する私たち日本人は、特に危険といわれる地域を避ける旅程の徹底管理と、自己による責任ある行動で安全を確保するしかないという現実を受け入れた対策をとらないといけないのが現状のようです。
ラスベガスの事件で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、怪我をされた方々の早い回復をお祈りするものです。
10/2(月) 20:44配信 毎日新聞ネット版
<ラスベガス銃乱射>警察「米史上最悪の死者数」
◇「58人死亡、515人負傷」 トランプ氏が4日に現地入り
【ロサンゼルス長野宏美】米西部ネバダ州ラスベガスで1日午後10時8分(日本時間2日午後2時8分)ごろ、中心部のホテルから隣接するコンサート会場を狙った銃撃があり、地元警察は2日朝、聴衆ら58人が死亡、515人が負傷したと発表した。容疑者は男1人で、発砲していたホテル内の客室に警官が突入した時点で自殺していた。警察は「銃乱射事件としては米史上最悪の死者数」としている。
警察当局によると男はスティーブン・パドック容疑者(64)で、単独犯と見られる。犯行当時、ライフルなど銃10丁を保持。ラスベガスの北東約130キロのメスキート在住で、地元警察は家宅捜索で銃器や弾丸を発見したと明らかにした。
トランプ米大統領は2日、ホワイトハウスで事件を「極めて邪悪な行為だ」と非難し、犠牲者の支援を約束し4日にラスベガス入りする意向を示した。
イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)系のアーマク通信は2日、「ISの兵士が実行した」とする事実上の犯行声明を出した。この中で、容疑者は「2~3カ月前にイスラム教に改宗した」とも述べた。しかし、米連邦捜査局(FBI)は、容疑者と外国のテロ組織とのつながりを否定した。
警察などによると、パドック容疑者は9月28日から市内中心部のホテル「マンダレイ・ベイ・リゾート・アンド・カジノ」に宿泊。事件当夜は32階から、約400メートル離れたカントリーミュージックの野外コンサート会場に向け自動小銃と見られる武器を連続して発砲。会場には約2万2000人の聴衆が集まっていた。
ソーシャルメディアに投稿された現場の動画によると、演奏中に発砲音が聞こえ始め、しばらくして「伏せろ」などと叫ぶ声が響いた。米メディアによると、歌手らにけがはなかった。会場周辺は多数の人々が走って逃げ、パニック状態に陥った。警察は発砲場所を突き止め、部屋のドアを爆破して突入したが、容疑者は死亡していたという。
事件を受け、ラスベガスのマッカラン国際空港は一時、飛行機の発着を停止した。現場のホテル付近は警察が封鎖した。
ラスベガスは「ギャンブルの街」として知られるが近年はショーや買い物を楽しむため、日本人を含む多数の外国人観光客も訪問する。在サンフランシスコ日本総領事館によると、現地時間2日未明の時点で日本人が今回の事件に巻き込まれたとの情報はない。