11月18日から20日まで、広島市では、恒例の「えびす講」が開催されました。このお祭りは、1603年に胡子神社が現在の中区に建立されて以来400年以上続いた由緒正しい神事として、広島の人々に愛されているお祭りです。原爆が投下された1945年にも中断することなく11月に開催されています。この間、広島市中区の、現在の三越デパートえびす通り側のエントランスの横に鎮座される胡子神社の回りでは、熊手が屋台で販売されて、商売繁盛の縁起物として多くの人が購入します。広島の中心地の商店主、商業に関わる人々、地元企業などから多くの賛同が寄せられて、一般の人も多数が参賀します。神社沿いの、えびす通り商店街、本通り商店街、金座街、並木通り、中の棚の商店街や、デパート、パルコ、スーパー、電気店でも大々的な特別ディスカウント・セールが開催されます。毎回15万人以上がおとずれ「えべっさん」と呼ばれている、広島市の秋の風物詩です。数週間も前からこれらの商店街では参道の飾り付けが始まり、まさにお祭り一色になります。えびす講の本祭り夜は、ステージカーを使用しての神楽や太鼓競演なども演じられ、その最中に景品やお餅がまかれます(近年の時勢により餅まきは自粛されているそうです)。ところで、ここで販売されている熊手(こまざらえ)は幸運や金運を「かき集める」ものとして、商売繁盛の縁起物とされているのです。いつまでも、テロや戦争のない未来であって欲しい、平和で人々が安心して暮らせる社会であって欲しいと願う一日でした。